2009年06月26日

フエでドリアン討伐訓練

それは本当に突然の邂逅だった。

昨日の夜、L先生がロビーから電話をかけてきた。
「今、下にいるので降りてきてください」

ロビーに降りると、と水色のビニール袋を差し出され。
「日本語を教えてくれた、お礼です。どうぞ。」

中にはハンドボール大ぐらいのドリアンがまるごと入っていた。
「好きだと聞いたので…」

あ、ありがとうございます。
「じゃ、帰ります」

そう言い踵を返し、バイクでさくっと帰って行く。

手に残ったのは、「まるごとドリアン」。
二度見しても「まるごとドリアン」。
いや好きだしおいしいと思うんだけどね。…まるごと!?

いつも剥いてあるものを買ってきて食べていたドドリアさん…
見ると、やや小ぶりながらビニール袋から禍々しい棘をのぞかせている。

まだ熟していないようで、芳醇な匂いは出ていない。
強烈な場合はきっとホテル内への持ち込みを許されないだろう

カウンターのお兄ちゃんを見やると、半歩ひいて苦笑いをしている。
とりあえず、部屋に持ち帰り、冷蔵庫に入れ、寝ることにした。


翌朝、微妙にかぐわしい空気が部屋を漂っている。
「駄目だあいつ…早く何とかしないと」

周りを見るが当然、誰もいない。
…逡巡の後、意を決して冷蔵庫のドアを開く。
そう、狩りの時間だ。

まず、中鉢の上にターゲットを乗せて固定し、ビニール袋の紐をほどく。

スルスルッ

ヌッとその凶悪な面構えが現れ、早くも戦意を挫かれる


IMG_3379a.jpg
「シャギー!! どっからでも かかってこいやー」:【写真1】

うへぇ。どっからどーすりゃいいんだよ?

武器:クダモノナイフ(なまくら)
防具:なし

装備は貧弱この上ないが、ある程度の切り込みが入っている。
あとはその切り込みを深くして、中の房を取り出せばいい!…はず。

おもむろに切り込みにナイフを当てるが、たやすく弾かれてしまう。
そらそうだ、この間マンゴスチン相手に手こずったぐらいのひと振りだ。
手で押さえて固定しないと無理だろう。しかし、いかんせんこちらは素手。
表面の棘が痛すぎて、もう涙が出そうだし、強く抑えりゃ血も出そう(TдT)

「ドリアン売りのおばちゃんが装備しているガントレットがほしぃ」
などと泣きごとを考えつつ、手の平をこすって小休止。むー。

相対する果物界の暴君をじっと観察する。
体長は大したことないが、やはり厄介なのはその棘だ。

竜鱗の様な棘の向きは一定ではなく、様々な方向に捻じれている。
よーく見るとつむじの様に指を置ける安全地帯があるぞ!

なるべく裂け目に近い安地に人差し指を入れ、めくれた部分を親指で押さえ
挟むように固定し、ナイフを当てる。ズズ。いける!

IMG_3385a.jpg
「イテテ、痛いってばよー」:【写真2】

少しずつダメージを重ねていくこと3分。1房剥ぎ取ることに成功!
そして1房剥ぎ取る度に持つ場所が増え、かなり楽に進めていける。

「これは勝ったか?」と早期討伐を確信した直後、
ドドリレウスの様子がおかしい。まるで怒っているようで手が出せない。

何と最後に残った房は、切り込みがほとんどない上に非常に硬い。
固定しようがしまいが関係なく、ナイフを一切受け付けない。

「…くそっ、何て時代だ」

「1房ぐらい諦める?」という選択肢さえ頭をよぎるが、
マータイさんに怒られるので、もうちょとだけ頑張るべ

ナイフでは無理と判断。最後の荒業に出ることにした。
左右に安全地帯を見つけ、両手の2本指でしっかり挟み、
ゆっくりと左右にねじり裂くように力を加える。

メリっメリメリ!

メリメリメリメリメリメリ!
「プギャーーー」
まるでドドリレウスの断末魔が聞こえてくるようだった。



こうして、ついに20分針で討伐を完了すことができた!
後世に語り継がれるであろう、真に達成感のある戦いだった。

IMG_3389a.jpg
「プギャーーー」:【写真3】

この先の人生、皆様も突然「まるごとドリアン」を渡されたら、
この記事を思い出してほしい。


えっ、味!? 剥ぐのに満足してまだ、食べていませんw
posted by サンボン at 18:57| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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