2010年06月02日

フエの日本酒:工場見学

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先日、フエ在住の日本人と一緒にフエの酒造メーカーへ工場見学に行ってきました。

以前のエントリーでご紹介した『越の一(えつのはじめ)』を作っているところです。



皆さん、日本酒は何から作るのか知っていますか?



私は、「お米と水と、、、あとはコウジ?」といった感じだったのですが、

工場長のS谷さんから各過程を丁寧に解説していただき、

その構成材料や材料間の関係などについて少し詳しくなれました。



そして、最後はお待ちかねの試飲会♪ おつまみは持参しました。

最後、限定1000本分しか作らない最高ランクの逸品『嬢薫(じょうくん)』を初めて試飲!

『越の一』もおいしいのですが、こいつはもう本当に別格でした!(≧ω≦)b



S谷さんはじめ、フエフーズの皆さん、どうもありがとうございました!

これからもお世話になりまーす(主に晩酌で)とっくり(おちょこ付き)

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純米大吟醸「嬢薫」






※以下、工場見学で仕入れた豆知識やら感想です(間違い勘違いがあるかもしれません)。

 お時間あればどうぞ。







■日本酒の作り方

日本酒は「米」「水」「麹(こうじ)」「酵母(こうぼ)」の4つから作ります。

アルコール分を作るのは「酵母」の役割です。



例えば、ブドウジュースに「酵母」を混ぜればワインチックなお酒が出来ます。

これはぶどうジュースの糖分を酵母が食べてアルコールを出しているからです。



でも、お米は「デンプン」なので「酵母」は直接食べられません。

なので日本酒を作るには、まず「麹」によってデンプンを糖に変えなければなりません。



米(デンプン)+麹→「糖」

「糖」+「酵母」→お酒(アルコール)



こんな感じで、2種類の発酵を経て、日本酒は作られます。

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■お米

ここのお米はベトナムのお米(長粒種)を使っています。

日本には『ヤマダニシキ』のようにお酒造りに適したお米がありますが

それらを持ち込んでベトナムで栽培しているのではなく、

ベトナム全土からベトナムのお米を取り寄せ、試して決めているそうです。



日本に比べ原料価格が安いため、贅沢に使えるのが強み



お米は表面を磨いて汚れを落としたり、溶けやすくしたりします。

その研磨具合によって※「吟醸」「大吟醸」とかの名前が決まります。



私は取り敢えず沢山磨いて中心だけにすればいいお酒になると思っていたのですが、

あんまり磨くとデンプンが糖に変わりやすすぎて、ゆっくりと醸造できない弊害があるのだとか。

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■お水

水はフエの水。地下水を使っているそうです。

工場内に水用の小屋がありました。

飲ませてもらったところ嫌味の無い味でさらっとしていました。



単なる蒸留水では発酵がうまくいかないらしく多少のミネラル分が必要だそうです。

でも、鉄分があるとまったくダメ



日本でも硬水・軟水によって、風味が違うお酒になっています。

一般に「灘の酒」は男酒といわれ、独特ですが、硬水から作られているのが大きいのだとか。





■麹

麹には色々あって、日本酒には「黄色麹」を使うそうです。

蒸したお米に(水を加えて?)、そこに麹をまぶして、麹を増やすための部屋がありました。

温度と湿度の管理ができる部屋にでっかい槽があって、いくつかの仕切りにがついてます。その仕切りを調整しつつ徐々に増やすのだそうです。

その部屋に何故か日本の「布団」を発見! 湿度の微調整に使っているのだとか



お米に培養することで増やした麹を冷やして置いておく部屋も別にあり

見学時は米焼酎用の「白麹」を見せてもらいました。

口に含むとお米の甘みの他にほのかな酸味が感じられました。

なんというか「ボーキン」とか「固形ヤクルト」とかそんな感じの味です。

お米の中には芯が残っていなかったです。



ちなみに「黒麹」は有名な芋焼酎の『黒霧島』などで使われているそうです。

「あーそれで『黒○○』って名前の焼酎が多いんだー」と思いました。

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焼酎用の「白麹」ちょっぴり酸味があった


■酵母

作るお酒の種類によって使う酵母を使い分けているそうです。

麹は変化させるのが困難だけど、酵母は状況に合わせてこっちで変化させて使用



ここの日本酒は3品種、それぞれ別の酵母を使っているとか。

『嬢薫』では9℃でゆーくり発酵させているそうなので、低温でも活動できる子のようです。

それだけの低温ならば他の菌が繁殖しないのでしょうね。

乳酸菌は耳にしなかったので使っていないようです(今度聞いてみよっと)

低温とアルコール発酵中にでる泡で雑菌の侵入繁殖を防いでいるのかなと



そういや醸造されたものを圧搾する機械の部屋に酵母を培養させるための栄養液がありました。

お酒造りは「化学」であるものの、実は「生き物相手のお仕事」なんだと感じました。







■その他

ろ過圧縮機で圧搾してから貯蔵タンクでねかせます

作った元の樽によって味が微妙に違うので調整しつつ出荷

醸造アルコールなどは一切加えていないそうです(※→なので純米酒)



円柱の瓶はベトナムで作るとなかなか質が安定しないため、日本から運んでいるとか(高)

四角柱のペットボトルは機械でのシールの貼付けがたいへん

ベトナム人には『鬼』という米焼酎が人気で、従業員がラベル貼りに勤しんでました。

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圧搾した残りの部分は引きとってもらいブタさんの餌になるそうですブタ

でも芋焼酎用の芋カスがかなり美味しいらしく、その味を知った豚は米カスが不人気に



「嬢薫」

ハノイにある大使館の晩餐で使われることもあるのだとか

なのでハノイには出荷しているそうですが、フエでも店頭には置いていないそうです。

フエ市内であれば、「飲む3日ぐらい前に直接工場にご相談を」とのことでした。

でも、もう無くなっていたら来年度仕込むまで無いそうです とっくり(おちょこ付き)(´・ω・`)ショボーン





過去の関連日記:フエの日本酒:越の一
posted by サンボン at 18:22| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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